変わった仕様のボックス型コインポケットを備えたBAMBIのaioaという財布を購入しました。
ボックス型コインポケットは財布の厚みを増す要因となりがちですが、この財布についてはどうなのか。サイズ測定結果は以下のとおりです。
数値だけ見てもよく分からないかもしれませんが、他のコンパクトな2つ折り財布と比べるとやはりサイズ感は劣ります。
しかし「ボックス型コインポケット」のある2つ折り財布の中では、平均よりも上位のサイズ数値でなかなかのコンパクト感。
そこで管理人が所持する財布からボックス型コインポケットに近い構造を備えた革財布を抽出し、比較できるよう一覧表にしました。
こうして見ると縦横サイズは平均的、マチ厚は平均よりも薄い数値をはじき出していますね。
製品名 | 測定画像 | 短辺 | 長辺 | マチ | 収納時 マチ | 面積 | 体積 | 収納時 体積 | 百円玉 限界容量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
BAMBIのaioa | 8.7 | 9.7 | 1.4 | 2.2 | 84.4 | 118.2 | 185.7 | 82 | |
イルビゾンテのウォレット(品番54_1_412228) | 9.7 | 10.0 | 1.2 | 1.8 | 97.0 | 116.4 | 174.6 | 60 | |
エムピウのミッレフォッリエ2P25 | 7.9 | 10.7 | 2.3 | 2.5 | 84.5 | 194.4 | 211.3 | 73 | |
カルトラーレのハンモックウォレット(ゴートレザー) | 8.4 | 9.4 | 1.5 | 2.3 | 79.0 | 118.4 | 181.6 | 59 | |
TSUKIKUSAのmini wallet-01 | 8.3 | 10.1 | 1.7 | 2.4 | 83.8 | 142.5 | 201.1 | 40 | |
土屋鞄製作所のウルバーノコンパクトコインパース | 9.4 | 10.6 | 1.9 | 3.0 | 99.6 | 189.2 | 298.8 | 27 | |
ミラグロのバケッタスムースレザー二つ折り財布 | 8.9 | 10.8 | 1.4 | 2.5 | 96.1 | 134.6 | 240.3 | 79 | |
YAMATOUの紙幣も入るコインケース | 8.9 | 9.5 | 1.5 | 2.1 | 84.6 | 126.9 | 177.7 | 45 | |
Le sourireの極小ミニマリスト二つ折り財布 | 8.7 | 9.4 | 1.5 | 2.3 | 81.8 | 122.7 | 188.1 | 40 |
aioaの紙幣の使い勝手について
札室は上下左右のうち三方が縫われていませんが、強く財布を振ったりしない限り紙幣がこぼれ落ちる心配はないと思います。
ただ札押さえと財布外装の幅にずれがなく、他の一般的な札押さえに比べると紙幣の出し入れがちょっとだけしづらいのが微妙に気になりました。
場合によっては札押さえを手でめくってから紙幣を差し入れる方がいいかもしれません。
この札室形状は右利き左利きともに不都合なく使用するための配慮かと思うのですけど、汎用性が高い分だけ使い勝手はほんの少しだけ劣るように思います。
aioaの小銭の使い勝手について
コインポケットは面積の広いボックス型で小銭の出し入れがしやすく、視認性も優れており、一目でいくら小銭が入っているかはっきり確認できます。
他の形状のコインポケットの多くは、中の小銭をその側面の外周部分(横のギザギザ溝がある部分)から見る角度となるので額面の判別がしづらいです。
それに対して、ボックス型の場合は平らに広がった小銭の表面裏面を見下ろして判別することができます。
だから何円玉がいくつあるとか硬貨の種別も即座に見て取れるし、開口部も広いから出し入れも簡単でとても使いやすいんですよね。
←何円硬貨か分かりやすい
↓GANZOの財布は何円硬貨か判別しにくい
ボックス型の欠点は革の重なりが多くて分厚くなることなんですが、この財布は先述のとおり比較的厚みが少なく抑えられているようです。
内装に布を用いている以外にも、コインポケットの上蓋部分の革が重ならないなどの工夫が功を奏しているのかもしれません。
aioaのカードの使い勝手について
さて正直なところ、この財布のカードポケットはかなり使いにくいと思います。
コインポケットの上蓋部分に取り付けられたカードポケット。
この1箇所しかカードポケットは備わっていないので、ここに全てのカードを重ねて収納する仕組みとなっています。
このカードポケットに多くのカード枚数を収納する前提なのか、革と革の間にカードを挟む力(把持力)がユルユルでかなりの余裕があります。
その余裕が裏目に出てしまい、カード収納枚数が少ないと把持力が緩くてスカスカなせいでカードが抜け落ちてしまうんですね。
収納枚数がカード3枚以下だと、ちょっと財布を傾けただけでカードがこぼれ落ちるリスクが生じます。
この財布の使い方からしてカードポケットが下を向くように財布を開くことが多いので、常にカードの落下に気を遣いながら財布を扱うハメに。
カードが抜け落ちないよう使うには、エンボスのあるクレカ等なら4枚以上、薄いカードなら5枚以上収納しておいた方がよさそうです。
最大で8枚程度のカードが入るようですが、革がなじんで把持力が弱まると必要となるカード枚数はさらに増えるかもしれません。
つまり、管理人のように財布をコンパクトに保つため収納カード枚数を少なくしている人には向かない財布だと言えると思います。
aioaのホックの使い勝手について
そして財布の開閉にも強い癖があります。財布を閉じるための留め具にはホックが用いられており、そのホックは札押さえに取り付けられています。
このホックを活用するために、収納したカードを札押さえに巻き込ませてからホックを留める手間が必要となります。
札押さえに紙幣とカードをいっぺんに巻き込ませつつホックを留める動作は……個人的には結構な面倒臭さを感じてしまいます。
そしてホック自体も留めやすいとは言い難く、手動での位置調整を要求されるため、スムーズな財布開閉は不器用な管理人には難易度が高く感じました。
財布開閉についてはカード枚数が多いほどスムーズに運びにくくなるようで、財布を閉じるだけの動作にも結構なストレスを伴うように思います。
「普段使いに支障をきたす」とは言い過ぎでしたが、あまりお勧めできない財布です。
一般的なボックス型コインポケット付き2つ折り財布よりは若干薄くてコンパクトな本作。
しかしカードポケット周りの癖があまりに強いためにとても使いやすいとは言えず、管理人からはお勧めできる財布ではありません。
収納カード枚数が最低4枚以上はないと普通に使うのが難しい財布。
他のボックス型コインポケット付き2つ折り財布と比べて、その欠点を補えるほどの特筆すべき長所の発見には至りませんでした。
革の色合いと丸っこいフォルムは可愛らしくて好みに合う人もいると思うんですけどねえ。
aioaのオーバーロードverというシリーズ新作の発売が予定されているそうです。
aioaオーバーロードver.は革が変わったことによりカード入れ部分にも硬さが出て、カードのホールド力が若干上がりました。#革 #革小物 #財布 pic.twitter.com/WiqYq3d5ED
— LEATHER MEISTER BY BAMBI (@L_Meister_BAMBI) February 11, 2021