BrEAknoTのMinittoを買いました

BrEAknoT(ブレイクノット)とは、香川県東かがわ市に工房を構えるルボア株式会社によるファクトリーブランドだそうです。
そのBrEAknoTが「日本最小サイズの2つ折り財布」として売り出しているのがこのMinittoという財布。
先に結論を言うとかなりお勧めできるコンパクトな財布です。このサイズ感でスタンダードな使い勝手を維持できるのは驚き!

Minittoのサイズ測定結果と他の2つ折り財布との比較

栃木レザー仕様のMinittoを購入したので早速サイズを測定してみました。
【短辺8.5cm】は管理人が所持する2つ折り財布の中でも平均より上位に入る短さで、【長辺9.1cm】はトップクラスの数値。
【マチ1.1cm】の薄さは惜しくも1cmの大台を超えてしまうものの、それぞれ非常に高いレベルの数値で均整がとれています。

奇を衒わない形のコンパクト2つ折り財布と比較できるよう、サイズ一覧表を抜き出してみました。
表の中でもMinittoは短辺以外の数値が頭一つ抜きん出て優れているのが見て取れると思います。
このサイズでありながら収納量もバッチリ。紙幣小銭カードの出し入れにもさほど癖がなく、普通の2つ折り財布と同様の使い方が可能です。

製品名測定画像短辺長辺マチ面積体積
BrEAknoTのMinitto(栃木レザー)8.59.11.177.485.1
キプリスのコンパクト札入(スパークリングカーフ)8.29.81.680.4128.6
GANZOのクロスマチミニ財布8.49.61.580.6120.9
ワイルドスワンズのパーム(エイジング済サドル)8.210.21.487.7122.8
TSUKIKUSAのmini coin wallet-028.310.11.783.8142.5
万双のブライドルミニ財布8.99.61.385.4111.1
CIMABUEのミニウォレット(ノブレッサカーフ)8.510.31.787.6148.9
土屋鞄製作所のウルバーノコンパクトコインパース9.410.61.999.6189.2

紙幣ポケットとカードポケットの特徴

紙幣の収納場所は、コインポケットの内側に紙幣を差し込みつつ、紙幣の端を札押さえで挟み込む構造になっています。
マネークリップなどに見られる札押さえは革の面積が小さく、スムーズに紙幣を差し込むのが難しい物がほとんど。
Minittoの札押さえは面積が大きく角が切り取られている分、大概の札押さえ仕様の財布と比べて紙幣を収納する際のストレスが軽減されています。

↑札押さえ

↓札押さえ

そしてカードポケットについては、コインポケットの裏側に1箇所と、コインポケット内に仕切りを隔ててもう1箇所存在します。
このコインポケット内のカードポケットは、ワイルドスワンズのラコニックと同様で仕切りとなるフラップが可動式となっています。
これにより小銭とカードがフラップを隔てて収納スペースを共有する仕組みとなり、小銭を多く入れればカード収納枚数は少なくなって、その逆も然りです。
このフレキシブルな構造はどっちかと言うと自分は苦手な方で、人によって好みの分かれる部分じゃないかと思います。

個人的に気になったMinittoの短所をいくつか

癖のないコンパクト2つ折りとして絶賛しそうになるMinittoですが、コインポケットについて気になる点を列挙します。
Minittoのコインポケットは百円玉100枚以上の圧倒的な収納量を誇るも、一般的な財布と比べて小銭が若干こぼれやすい構造になっています。
その原因は、コインポケットの「マチ」と「フラップ」にあります。

コインポケットのマチは、厚みを抑えようとして薄い革に薄い布地(?)を張り合わせているためか弾力が少ないように感じます。
そのため小銭を多く入れることで小銭の重みをマチが支えきれなくなって、内側に畳まれるはずのマチが外側に飛び出してしまう不具合が生じてしまうことが。

まあこうなるまで小銭を大量に入れることはまずないとは思いますが、収納限界近くまで小銭を溜め込んだ際は激しく財布を振ったりしないよう注意が必要。

またコインポケットの蓋の役割を果たすはずのフラップですが、その幅がコインポケット出し入れ口の幅よりも微妙に短く設計されています。
恐らくは可動式フラップ構造にするための設計でしょうが、このためフラップが小銭出し入れ口を右端から左端までカバーすることができません。
またこのフラップには留め具がなく、コインポケット出し入れ口が財布中心部の折り目と重なりません。
小銭が大量に入ってコインポケットのマチが伸びるとフラップも押し伸ばされてしまい、蓋としての役目を果たさなくなることも。

そしてこのコインポケットは底が空洞になっており下手な使い方をすれば底からも小銭がこぼれ落ちる可能性があります。
と言ってもこれは財布の厚みを抑えるための工夫と考えられますし、通常の使用方法で底から小銭が抜けることはないでしょう。

もう1つ細かい話ですが、このフラップは財布を閉じたときに札押さえと革が微妙に重なる形状になっています。
ほんのちょっと爪の先程度が重なるだけですが、もう少しフラップの形状を整えれば札押さえと干渉せず、財布の厚みを抑えることができるんじゃないかと。
むしろワイルドスワンズのパームのようにフラップ自体をなくしても小銭がこぼれない構造にすればよいのでは?

改善への期待も込めて当サイトイチ推しの財布として応援したいと思います

以上に書いた不満点は瑣末なもので、標準的な2つ折りとしては非常にコンパクトだし普段使いにストレスも感じさせない素晴らしい財布です。
多少収納量が減ってもいいからあと3mm以上薄く仕上げてもらえば理想的なコンパクト2つ折り財布となり得るかも。

個人的に栃木レザーは好みの革ではないけれども、他にも象革や鮫革そしてエナメル仕様やクロコダイルも扱っているとのこと。
工房が香川県にあり他の地方でまだ商品展開がないのが残念。
実物確認ができない遠方の方にこの財布の魅力を伝えることができればよいのですが…。

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