中古市場を通じてSOLAHANPUのTenuisを手に入れました。
SOLA帆布は帆布素材の良さを活かした「tenuis」シリーズが一部で好評を博し、現在はtenuis3の開発がクラウドファンディングを通じて進められています。
今回購入したのはその前々作にあたるtenuisの無印となります。
写真を見てもらえば分かるように、使い込まれた中古品のtenuisは内装に多くの皺(シワシワ)が入っています。
tenuis内装にはタイベック素材(デュポン社高密度ポリエチレン不織布)を使用しており、経年劣化によりみすぼらしい変化を遂げるのは避けられないようです。
エイジング(経年変化)によって格別の魅力を醸し出す革素材の財布とは全くの別物ということでしょうか。
この財布の長所はエイジングなどではなく、その薄さにある……のか?
tenuisは革素材を用いずに、帆布素材とタイベック素材を組み合わせることによって0.7cmのマチの薄さを実現しています。
短辺長辺はあまりコンパクトなサイズ感とは言えませんが、この薄さはtenuisの最大の特徴と言えるでしょう。
しかしながら、革素材でないのに「マチ0.7cm」というのは実はあまり褒められた数値ではありません。
他のULウォレットを見れば「マチ0.5cm以下」の財布がゴロゴロしているのが実情。
薄さ重視の財布にしては珍しく札室が2ヶ所あり、仕切り部分にも鍵ポケットが設けられており、無駄を極力省いた設計……という訳ではありません。
ここらは紙幣やレシートを仕分けられる利便性を薄さに優先させた設計思想と言えるでしょう。
ゴムバンドが経年劣化した場合のコインポケットの不具合について(新品時点での仕様ではありません)
この財布のコインポケットはゴムバンドを留め具にして蓋を固定させる設計です。
しかし、この中古品は長年使用による劣化のせいか、ゴムバンドがゆるゆるになってもはや留め具としての機能を果たせていませんでした…。
よって、ゴムバンドをコインポケットに巻きつけるのでなく、財布の外装に巻きつけて財布を2つ折り状態に固定。
こうすることである程度応急的にはコインポケットの蓋も固定させることができました。
それでも緩くなったゴムバンドは留め具としての強度が低く、ある程度以上の小銭を入れると蓋が役目を果たさずに小銭がこぼれてしまうことも。
コインポケットに百円玉50枚程度は収納可能と思いきや、財布を逆さにしたり横に傾けると小銭が重みに耐えられず爆発四散。
百円玉20枚程度であれば、よほど激しく財布を振らない限りは財布外装からゴムバンドにより固定した蓋が何とか役目を果たしてくれました。
これは新品時点での仕様ではないことを改めて注記しておきます。
ゴムが劣化する以前の使い勝手を試していないのにケチをつけるのはフェアではないでしょう。
劣化によって不具合が生じるのは他の財布もそうかもしれませんしね…。
コンパクト財布として考えると物足りない部分の多い財布かも
ボックス型のコインポケットを備えた財布ですが、ゴムを留め具とするのは使い勝手的に実際どうなのでしょうね。
薄さを突き詰めるでなく、使いやすさに特別秀でているわけでもない。個人的には中途半端なコンセプトの財布に感じてしまいました。
今回の記事は劣化後の使い勝手に難癖をつけた内容が多いので、あくまで参考程度に見てください。
劣化を避けられない素材に対して、tenuisシリーズの後継作では何らかの改善はされているのでしょうか。