小銭とカードを重ねない構造の財布の1つで、クラウドファンディングサイトを通じて発売されたsonataのCATAeという財布を購入。
珍しい猪革を使った財布で表層に浮かび上がった毛穴が特徴的ですね。縦横は9.0cmちょいと中々コンパクト。
この種の財布としてはやや厚みが出るようですが一般的な2つ折り財布と比べればそれなりの薄さ。下記右側の画像はコインポケット部分のマチの厚さです。
製品名 | 測定画像 | 短辺 | 長辺 | マチ | 収納時 マチ | 面積 | 体積 | 収納時 体積 | 百円玉 限界容量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
sonataのCATAe | 9.0 | 9.2 | 1.0 | 1.7 | 82.8 | 82.8 | 140.8 | 66 | |
SYRINXのHitoe Fold | 9.3 | 9.5 | 0.8 | 1.1 | 88.4 | 70.7 | 97.2 | 43 | |
GANZOのミニマムウォレット | 8.9 | 9.2 | 0.9 | 1.3 | 81.9 | 73.7 | 106.5 | 16 | |
アブラサスの薄い財布 | 9.6 | 9.8 | 0.9 | 1.2 | 94.1 | 84.7 | 112.9 | 16 | |
artigianoのusuha | 8.8 | 8.9 | 0.8 | 1.2 | 78.3 | 62.6 | 94.0 | 23 | |
artigianoのusuha2 | 8.9 | 9.0 | 1.0 | 1.3 | 80.1 | 80.1 | 104.1 | 18 | |
革のある暮らしの理 kotowari mini(栃木レザー) | 8.8 | 9.3 | 1.3 | 1.6 | 81.8 | 106.3 | 130.9 | 37 | |
com-onoのSLIM-005JA | 9.1 | 9.3 | 2.0 | 2.2 | 84.6 | 169.2 | 186.1 | 24 | |
OUT OF ORDINARYのTIME | 8.9 | 9.5 | 0.6 | 1.1 | 84.6 | 50.8 | 93.1 | 24 | |
HUKUROのJITAN | 9.9 | 12.1 | 0.6 | 0.9 | 119.8 | 71.9 | 107.8 | 38 | |
エムピウのピアストラ | 10.0 | 10.3 | 0.9 | 1.3 | 103.0 | 92.7 | 133.9 | 30 |
CATAeの紙幣の使い勝手
札室は一般的な2つ折り財布と同じような構造です。特に違和感なく使っていけると思います。
でも札室内側の空洞は、何のための穴なんでしょう?
公式サイトでも何ら触れられていないし…アクセント的なデザインの一環?
うーむ、謎です。
CATAeのシェアポケット構造について
この財布の最大の特徴がカードポケットとコインポケットの内容量によってスペース配分を行う構造です。
管理人の拙い文章では上手く伝えられそうにないので、公式サイトから画像を引用させていただきます。
中に入れるカードが少ないほどコインポケットの容量が増え、コインポケット内の小銭が少ないほどカードポケットの容量が増える寸法。
BrEAknoTのMinittoなども収納場所をカードと小銭で共有する構造ですが、その上で小銭とカードを重ねない構造を実現した財布はこれが初でしょう。
(厳密には「カードと小銭が重なりにくい構造」と言うべきかもしれません。)
次にカードポケット単体での使い勝手を見ていきます。
最大でカード13枚までを1箇所に重ねて入れるカードポケットの使いやすさはごく普通。
数箇所にカード1枚ずつを別々に入れるようなカードポケットに比べると取り回しがしづらいのは仕方ないでしょう。
こうしてカードを最大13枚入れた状態でも、小銭は百円玉を最大33枚収納することができました。
これだけカードを多く入れているにもかかわらず、結構な数の小銭を持ち運ぶことができるようですね。
なおカードを1枚も入れていない状態では百円玉を最大で66枚収納することが可能で、コンパクトサイズの財布にしては大きな容量を備えていると思います。
CATAeの小銭の使い勝手について
前述したとおり、コインポケットについては収納量がカードの収納枚数によって大きく変化する特殊な仕様で、いずれの状態でも収納量は中々のもの。
しかしその使い勝手に注目すると、大きく取られた収納スペースに比較してその開口部はかなり狭く、出し入れがしづらくなっています。
画像を見てもらえば分かると思いますが、開口部の幅が百円玉より狭くて、百円玉を縦にしても横に寝かせてもスムーズな出し入れができないんですね。
百円玉を収納するにはフラップを指で引っ張って横倒しにしたり、または開口部に対して百円玉を斜めに差し入れる必要があるみたいです。
ただフラップの位置関係により、片手で小銭を持ったままもう一方の手でフラップを引っ張るのは難しいように思います。
そしてこの開口部の狭さから、中の小銭を取り出す際にも指を差し入れて小銭を書き出す必要があり、使いやすいとは言いにくいんですね。
さらにカードを多く収納している場合、カードポケットとスペースを共有しているコインポケットの奥の部分に入った小銭は出し入れがかなり困難です。
まず、開口部が狭いために奥に入った小銭を目視することはほぼできません。
無理矢理コインポケットをこじ開けてのぞき込む姿勢をとれば中身が見えないこともありませんが、現実的ではないでしょう。
奥に入った小銭を取り出すには財布を傾けて開口部付近まで小銭を滑らせればよいのでしょうが、カードが多いと奥に挟まった小銭はスムーズに動きません。
カード収納枚数が少ない場合であっても、コインポケットの開口部が縦にも横にも狭いおかげで、少数の小銭だけが開口部に渋滞してしまうことも。
この「開口部の狭さ」によってコインポケットの使い勝手はかなり損なわれていると感じました。
とにかくコインポケットの使いにくさに残念な点が集約されているように思います。
最近話題のサステナビリティ的な理念の発信を応援する意味合いも兼ねて(?)購入してみた財布。
サイズはそこそこにコンパクトで薄く、野生猪革は個性的。
他の部分の使い勝手は平均的なだけに、小銭の使いにくさだけが惜しく感じました。
特許申請済みのシェアポケット構造は確かに他の財布にはないオリジナリティの高いアイデア。
今後のブラッシュアップに期待させていただきます。