小銭とカードを重ねない構造の財布の一種、com-onoのSLIM-005JAという財布を触ることができました。
これはクラウドファンディングで先行発売されたSLIM-005SPの廉価版的な位置づけになるようですね。
公式サイト記載のサイズ数値はJA、SPいずれも同じだったので早速サイズ測定するも、革が硬いせいか当サイト測定基準では結構な分厚さとなりました…。
上記右側の測定画像については、最も厚みが出るであろうコインポケット部分を含めた財布のマチの厚さを測定した数値です。
経年変化が進めばもっと薄くなる気もしますが新品に近い状態ではこの通り。縦横サイズも小さくはないし、厚みは同種の財布と比べるまでもない大きな数値。
下記画像については、測定に用いるノギスに力をこめて思いっ切り財布を圧縮させて測定した結果。これでもまだ同種の財布の薄さには及びませんでした。
左側画像はカードポケット部分で右側画像がコインポケット部分。画像上側は中身無しで画像下側は中身有りです。
カードポケットはGANZOミニマムウォレットと同じく独立して立ち上がるので、カードの出し入れがしやすくなっています。
収納枚数も詰め込めばギリギリ10枚くらいは入るみたいです。
ただよく見るとカードポケットの内装に留め具の裏側が露出しているので、カードに傷がつく可能性があるかもしれません。
札室はこの手の財布によくある形ですね。札押さえは可もなく不可もなく。
コインポケットはホック付きのフラップ型で、収納部位が立体的な袋状に成形されており、開口部が広がるように工夫がされています。
ただしそうなると、立体的な厚みが生じる原因になってしまい、実際に見た感じだとこの部分だけでも厚みがかなり気になってしまいます。
底が浅いコインポケットの収納量は百円玉が限界24枚。同種の財布の中では平均的な数値です。
そしてこれは他の財布ではあまり見ない仕様なんですが、財布外装の革に埋め込まれた芯材が分厚すぎてクッキリ浮き上がって見えるのはどうなんでしょ。
外装の革の厚みを測定した結果は2.7mm。スリム化を優先させた財布にしてはかなり大きな数値が出ました。
そして何よりも気になって仕方がなかったのが留め具となるホックについて。一般的なものより薄いホックを使用しているらしいですが……。
これはコインポケットのホックだけじゃなく、財布を閉じる際に使われるホックも同様に、何だか…物凄く品質?が悪いような気がします。
パチッとはめてもちゃんとホックがしまった感触がしないというか…とにかく触っててストレスが溜まるような言いようのない不快感がありました。
ハッキリ言ってこれは個人的にかなりのマイナスポイントなので、購入を検討している方は一度事前に現物を触ってみた方がいいかもしれません。
他と比べて小さい訳ではなく、分厚さがあり、特段使いやすくもなく、細かい使用感に違和感を覚えるこの財布。
小銭とカードを重ねない構造の財布の中では、他で見られないような優れた長所を見つけることができませんでした。
型押し国産レザーの廉価版でなく、イタリアレザー使用の上位互換バージョンであれば違った感想を抱くのかもしれません。